「金属アレルギーがあるから、シルバーアクセサリーはつけない」という方、多いですよね。

しかし実は、銀（シルバー）という金属自体は、アレルギーを起こしにくいんです。
では、なぜアレルギーが出てしまうのでしょうか？

アレルギーが出る原因と対策についてまとめました。

まず、以下をご覧ください。

アレルギーを起こす金属：
水銀、ニッケル、コバルト、パラジウム、クロム、銅、プラチナ、金、亜鉛

アレルギーを起こしにくい金属：
アルミニウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、銀、チタン、鉄

ご覧の通り、
銀はアレルギーを起こしにくい金属です。

意外と思われましたか？

アレルギーを引き起こさないと思われがちな金も、実はアレルギーを引き起こすことが分かっています。

金の成分が体内に入ると、アレルギー反応が高い水銀と勘違いして反応してしまい、アレルギーを起こすようです。

一般的に流通している、いわゆる「シルバーアクセサリー」は、SILVER925です。 シルバーの割合が92.5％、他の7.5%は銅などの金属です。

純粋な銀は柔らかすぎて加工がしずらいため、銅などを混ぜてある程度の硬さを出し、加工しやすくしています。

シルバーアクセサリーをつけてアレルギーが出る場合、
混ざっている金属に反応している可能性が高いです。

100%に近い純度をもつシルバー1000なら、アレルギー体質の方でもつけられると思います。 しかし、難点もあります。

流通量が少ないです。
また、純粋な銀はとても柔らかく、黒く変色しやすいです。

シルバーアクセサリーは普段使いする方が多いですから、傷や黒ずみは避けたいもの。 そのために、需要が少ないのでしょう。

ちょっとしたことで傷が付きやすい、黒ずまないよう保管する、ということに注意すればシルバー1000もいいと思います。全く流通していない、というわけではありません。

変色対策で、メッキを施しているものがあります。

シルバーアクセサリーのメッキは主に、ロジウムメッキ（ロジウムコーティング）です。 ロジウム自体はアレルギーはほとんど出ないですが、問題はその下地です。

ロジウムコーティングの場合は、ロジウムの定着をよくするために、下地にニッケルが利用されていることがあります。

研磨剤が含まれたクロスで拭くと、コーティングが剥がれ、下地のニッケルに反応してしまいます。

ロジウムコーティングが施されている場合、過度なメンテナンスに注意です。

シルバー自体は、アレルギーを起こしにくい。
しかし、含まれた金属や表面にコーティングされた金属に反応することがある。

そのため、シルバーに限らず、金属アレルギーが出る方や心配な方は、できるだけ純度の高い金属でできたアクセサリーを選ぶ、というのも選択肢の一つです。

最近よく見かけるようになった、ステンレス製のアクセサリーもいいですね。

その中でも、サージカルステンレス製のアクセサリーは、金属アレルギーが出にくいです。

ステンレスの中でも極めてアレルギー性の低い素材です。 また、変色が少なく錆びにくいので、医療用のメスなどにも使われています。

金属アレルギーが出る方でも、自分の症状（どの金属に反応するのか）を把握することで、アクセサリーを楽しむことができます。

アレルギーが出たと思ったものの、実際は
アクセサリーと皮膚の間に汚れや汗が残り、炎症を起こしたのをアレルギーと勘違いした、
というのもよく聞くことです。

そもそも、自分は金属アレルギーが出るのか？
または、どの金属に反応が出るのか？
というのは、皮膚科で「パッチテスト」を受ければ分かります。